QLOOKアクセス解析
最近の記事

2010年03月28日

漫画が危ない!?東京都の青少年健全育成条例改正案への都の見解があまりにgdgdなのでツッコんでみる。

いや、前回もやったけどさ。
漫画が危ない!?東京都の青少年健全育成条例改正案
これ、「審議継続」だからね。6月にまたやるんだぜ。このバカバカしい議論を。
ちなみに都が見解を出したけど、詳しく調べてみたら全くお話にならない!
なぜなら、その見解自体は真っ当に見えるけど、その見解に基づいて条例策定に入ったならば、間違いなく違う文言になるし、今の出された条例案の文言からはこの見解は導き出されないから。
これはね、法解釈を知らない人を言いくるめるような悪意あるものだと言いきってもいいくらいバカバカしい見解です。ありえないもん。

さて、この見解自体は東京都青少年健全育成条例改正案についてで全文(?)見ることが出きるし、番外その23:青少年健全育成条例改正案についての都の見解に対する個人的見解 無名の一知財政策ウォッチャーの独言で冷静かつ痛快に突っ込んでくれてるので、興味のある方は覗いてみるといいかと思う。

ちなみに今週号のマガジンで、「あひるの空」がやってくれましたね!!
image504525.jpgいや、まさかあひるの空でここまでやってくれるとはww

断言する!全ての漫画、アニメファンは6月までにそれなりでいい、できる限り理論武装しておくべきだ。これは大義名分を掲げることによって、「可能性」を規制する条例だ。
というわけで、法律はまぁかじっただけだが、俺自身の勉強も兼ねてたまに書き綴っていくつもり。
勉強中、なので間違いは少なからずあるかもしれないけど、リンク先見たりして正しい理解してくれると幸いです。また、間違ってるとこ指摘してくれるのもありがたいです。

さて、日本は法治国家であり、それは罪刑法定主義、というものに裏付けられている。
これは「やってはいけないことを明確にしておくことによって法律で人の行動を制限する」ということだ。で、これに反するものは最高裁まで行けば「曖昧故に違憲無効」となる。しかし、これは各個の事件における裁判上で下されるものであって、実質被害を被っていない人が誰でも申請できるものではない。

や、よくわかんないって?やっちゃいけないことが決まってないのにいきなり逮捕、とかわけわかんないでしょ?そういうこと。
今回の条例を読み解くと、これは制限速度が決まってない道路でスピード違反を取り締まろうとしているようなものだ。
で、その基準は「事故を起こすおそれがあるスピード」。そんなのどうするのさ?あなたはどうする?恐れがない、と言い張ってスピード出す?それは遵法意識の低下、というんだよね。
じゃあ、常に徐行する?真っ直ぐな何もない道路でも?これは「萎縮効果」というんだよね。

もう一つ例を出そう。
青少年の成長を阻害するおそれがある漫画やアニメが氾濫してるか?ここに疑問が残る以上、このたとえの方がしっくりくるかもしれない。
「最近なんか物騒な感じだから凶器を規制しようよ」
さて、一目では正しく見えるかもしれない。
しかし、「凶器」とは?人を殺傷することができるものならおよそ「凶器」となる。
銃器、刀剣はまぁいいだろう。(銃刀法があるにもかかわらず、と言う議論はひとまず置いといて、だけど)じゃあ包丁は?カッターナイフは?シャーペンは?鉛筆は?あるいは車載工具は?モンキーレンチは?車は?
全て「人を殺傷する恐れがあるもの」、つまり「凶器となりうるもの」だ。
これは規制するのか?逆に「観賞用」としての日本刀などは?
さらに言おう。この文言では、人間の手すら凶器になりうる。
ボクサーの拳が凶器扱い、というのは知られているが、同様の破壊力を持つ人の拳は?さらに、首を締めるための手は?
すべて「凶器」となりうる。これを曖昧なままで規制しよう、と言う条例なのだ。

話を「非実在青少年」に戻そう。
しつこいかもしれないけど、該当の部分、「非実在青少年」関係の項目。

第七条中「青少年に対し、性的感情を刺激し、残虐性を助長し、又は自殺若しくは犯罪を誘発し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがある」を「次の各号のいずれかに該当する」に改め、同条に次の各号を加える。
 一 青少年に対し、性的感情を刺激し、残虐性を助長し、又は自殺若しくは犯罪を誘発し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの
 二 年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させる事項の表示又は音声による描写から十八歳未満として表現されていると認識されるもの(以下「非実在青少年」という。)を相手方とする又は非実在青少年による性交類似行為に係る非実在青少年の姿態を視覚により認識することができる方法でみだりに性的対象として肯定的に描写することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの

 第八条第一項中第三号を第四号とし、第二号を第三号とし、第一号の次に次の一号を加える。
 二 販売され、若しくは頒布され、又は閲覧若しくは観覧に供されている図書類又は映画等で、その内容が、第七条第二号に該当するもののうち、強姦等著しく社会規範に反する行為を肯定的に描写したもので、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を著しく阻害するものとして、東京都規則で定める基準に該当し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあると認められるもの

 第九条第一項中「前条第一項第一号」の下に「又は第二号」を加える。

 第九条の二第一項中「第八条第一項第一号の東京都規則で定める基準に照らし、青少年に対し、性的感情を刺激し、残虐性を助長し、又は自殺若しくは犯罪を誘発し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあると認める」を「次の各号に掲げる基準に照らし、それぞれ当該各号に定める」に改め、同項に次の各号を加える。
 一 第八条第一項第一号の東京都規則で定める基準 青少年に対し、性的感情を刺激し、残虐性を助長し、又は自殺若しくは犯罪を誘発し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの
 二 第八条第一項第二号の東京都規則で定める基準 非実在青少年を相手方とする又は非実在青少年による性交又は性交類似行為に係る非実在青少年の姿態を視覚により認識することができる方法でみだりに性的対象として肯定的に描写することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの


さて、ここが曖昧でしかたないってのは前に言ったし、あいまいなことがいかに危険かは上の説明で分かっていただけたと思う。
ここでさらに付け加えるならば、罰則はないにせよ、少年ジャンプを持っているだけで都から行政指導などを受けることも十分に考えられるのだ。
そんなの想像つく?あなたが今持ってる、愛読してる、あるいは視聴してる作品について、いきなり都の職員が指導とか調査してくる可能性は十二分にある。
さて、俺なりに都の見解について突っ込んでみよう。

「実在しない青少年の性を描写した漫画等を規制するのは、表現の自由を著しく損ない、自由な創作活動や芸術文化の振興を脅かすもの。」
に対して
「現に、近年の不健全指定図書の多くは漫画だが、これにより、「作家の自由な創作活動や芸術文化の振興が脅かされている」との認識が広く都民一般に共有されているとは考えられない。」
まず、ほんとに「近年の不健全図書の多くが漫画」なのか?統計資料は知らないけど。
さらに、「認識が広く都民一般に共有されているとは考えられない。」
おいおい。広く共有されているかどうか、この検証自体具体的根拠が示されていない上に、共有されてないから規制してもいいとはありえん暴論だろ!!
そもそも表現の自由、精神的自由権は「少数派が迫害されることを防ぐため」のものだ。多数決で全てが決まっちゃ怖すぎだろ。
少数意見も少なくとも「表現して、知ってもらう」ことを保証するための表現の自由だというのに、この人が何を言っているのか全く理解できない。
この理論に基づくならば、稀有な病気によって日常生活に支障がある方々などは「少数であるので考えなくてもよい」という理論につながる。
裏付けの薄い仮定に基づく、暴論な結論。
こんなことを平気で言える人間が「公式見解」を出してることにすでに危うさを感じる。


「「非実在青少年」の定義(「年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させる事項の表示又は音声による描写」)は曖昧。故に、
・恣意的な運用につながる。
・著作者や発行者への検閲や弾圧を招く。
・漫画・アニメ業界の衰退を招く。」

に対しては
この規定は、作品の設定として、年齢や学年、制服(服装)、ランドセル(所持品)、通学先の描写(背景)などについて、その明示的かつ客観的な1)表示又は2)音声による描写(台詞、ナレーション)という裏づけにより、明らかに18歳未満と認められるものに限定するための規定であり、表現の自由に配慮して、最大限に限定的に定めたもの。
このような明示的かつ客観的な裏付けがないにも関わらず、単に「幼く見える」「声が幼い」といった主観的な理由で対象とすることはできず、恣意的な運用は不可能。
(例えば、視覚的には幼児に見える描写であっても、「18歳以上である」等の設定となっているものは該当しない。)
なお、青少年への閲覧制限を目的とする不健全図書指定制度や自主規制制度において、著作者が規制されることはなく、創作行為や出版、成人への流通は自由であり、「検閲、弾圧につながる」「漫画・アニメ業界の衰退を招く」との批判は当たらない

「年齢や学年、制服(服装)、ランドセル(所持品)、通学先の描写(背景)など」この「など」が気になるんだよ!!
じゃあ学生鞄持ってるだけでダメなのか?無限の住人のおまけページで百淋姉さんがセーラー服のコスプレしてたけどアレもダメなのか?百淋は元人妻だぞ。子供を旦那に殺されて、それで夫を殺した凄惨な過去を持つ20代後半の女性だぞ。しかもあれ、江戸時代だぞ。舞台は。あの頃は14、15で結婚とか当たり前だったろ。男も15で元服して成人扱いじゃねぇか!!
いや、話がそれたが、「など」にどこまでが含まれるかっていうのはいつも法解釈で揉めるとこなんだって!
そこについて質問されてるのに、答えにまた「など」が入ってるのってどうよ?
しかもこの「など」について運用するのはこれからの都知事、都職員だ。
揉めたとき。この「など」について判断を下すのは裁判所だ。
一般人にこれはキツいだろJK。
しかもだ。「単に「幼く見える」「声が幼い」といった主観的な理由で対象とすることはできず」というところ。条文では「年齢を想起させる事項の表示又は音声による描写から十八歳未満として表現されていると認識されるもの」とある。
「認識されるもの」と条文にはっきり明記されているのに「主観的な理由で対象とすることはできない」ってもはや何を言っているのかわけがわからない。
認識するのは誰か?って問題に全く答えてない。

フツーは都が介入してきた時点でビビるよね。一般人。
裁判になってまで、何度も裁判所に足運んで、ってすげぇ負担だよね。

さらに「明示的かつ客観的な裏付けがないにも関わらず、単に「幼く見える」「声が幼い」といった主観的な理由で対象とすることはできず」
いや、条項に文言で「年齢を想起させる事項の表示又は音声による描写から十八歳未満として表現されていると認識されるもの」ってあるじゃん。
「想起する」基準は人によりまちまちでしょ。さらに「認識」するのは誰かってことが問題になってるのに、全く答えになっていない。
想像の表現である創作物に対し、「認識されるか否か」なんて誰にも証明できないでしょ。前の記事で言ったように、ONE PIECEのナミが17か18かなんて、誰にも「確実に認識」することなんてできないし、証明もできない。
さらに、「人間っぽいキャラ」はどうするのか?HxHのキメラアントなんてみんな産まれたばっかじゃん。人間型だよね。ピトーが、メルエムが何歳に見える?
それを「誰が判断するか」が問題になっているのに、全くお話にならない。
最初から「人間」基準での見解に思えるが、「非実在青少年」は人間に限ってないので、根本的に食い違いが生じる。ここを分かってるのか?こいつ。

そして「著作者が規制されることはなく、創作行為や出版、成人への流通は自由であり、「検閲、弾圧につながる」「漫画・アニメ業界の衰退を招く」との批判は当たらない」
いやいや、だから先にあげた「萎縮効果」を心配してるんだってばよ!!
でだ、成人への流通は自由とか言ってるけど。これはすぐ後の条項で否定されてるんだって。
そもそも「みだりに」ってのは「法的に特別に許可されている場合をのぞき」っていう意味で使われるもので、規制薬物、銃刀法などで使われる文言なんだよ。
つまり、「青少年に見える可能性のあるキャラクターの、性的行為に見えるかもしれない表現をしてしまったかもしれないときには、事前の届出なり許可なりを得ることで許されるよ」っていう解釈になるの。
これを何というか。「事前検閲」である。
これも後の条項でさらにくっきりと説明がつくので、ここではこれまで。

業界の自主的な取組を尊重すべき。
に対して
従前通り、自主規制を基本とした上で、著しく悪質なものに限って都が指定する制度に変わりはない。
運用に当たっては、業界との意見交換や周知により、規定の趣旨への共通理解を十分に形成した上で適切に運用していく。

ここはこれだけ見ればまぁ真っ当に見えるね。
でもさ、条文にはっきりと「健全指定を六回受けたもの又はその属する自主規制団体に対し、必要な措置をとるべきことを勧告することができる。」って・・・。
まぁ、これ自体は前からあったのでいいといえばいいんだけど(ただし、現状の条例も何度か違憲の可能性があり、という大きな裁判に発展していることを忘れてはならない。現状ですら違憲の可能性があるものをさらにあいまいかつ広範にしようというのが今回の改正案。)

「非実在青少年」規制は、児童ポルノ法に画像を含めようとすることを企図したもの。
に対して
児童ポルノ法は、実在の児童の被害防止を目的とし、その実現のために処罰規定を置くもので、処罰の対象は成人・青少年を問わない。
一方、条例の不健全図書指定制度は、青少年の性的判断能力の形成の阻害の防止を目的とし、その実現手段は青少年への閲覧規制に止まるもの。
両者は明確に目的や手段を異にするものであり、今回の規定と、児童ポルノ法に画像を含めることは全くの別問題。
なお、国の法律においては、青少年の健全な成長を阻害する図書類の青少年への閲覧規制を定めたものはなく、自治体が条例制定権に基づいてその必要性や範囲を判断すべきもの。

児童ポルノ法自体の問題は別として。(アレも基準が不明確ってことで揉め中)
「青少年の性的判断能力の形成の阻害の防止を目的とし、その実現手段は青少年への閲覧規制に止まるもの」
いや、これも後から出てくるんだけどさ、「蔓延の防止」を義務付けてるから青少年に限らないんだよね。
ちなみに・・・上の条例一部抜粋では触れてないんだけど

第三章の三 児童ポルノの根絶に向けた気運の醸成及び環境の整備
 (児童ポルノの根絶に向けた都の責務)
 第十八条の六の二 都は、児童ポルノ(児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(平成十一年法律第五十二号)第二条第三項に規定する児童ポルノをいう。以下同じ。)を根絶すべきことについて事業者及び都民の理解を深めるための気運の醸成に努めるとともに、事業者及び都民と連携し、児童ポルノを根絶するための環境の整備に努める責務を有する。


別の条項でくっきり盛り込まれてるんですけど。。。児童ポルノ。しかもこれも今回新規の項目だよ!!
関係ないとか言ってるくせにね。もういみふになってきましたね。

出版社などのメディアが東京に集中している現状では、改正条例は国の法律と同じ効果を持つ。
に対して
青少年への閲覧規制の効力は都内のみ。
あぁ、それは分かる、と思ったあなた、大間違い!
「出版業界の自主規制ルールとして「東京都の不健全図書(有害図書)として連続3回、もしくは1年間に5回以上指定された出版物(雑誌)は、特別な注文等がない限り取次業者では扱わない」というルールが定められており、そのためこのルールに該当した出版物は事実上一般書店での販売が困難となる。」byWikipedia
つまり、東京で何度か指定されたら一般書店で並ばなくなるんです。
今の基準だと、Rookiesも、寄生獣も、ろくでなしBLUESも。シバトラも。桂正和なんて全滅だろこれw
んで、前言ったとおり、解釈次第ではGTOもダメ。ドラゴンボールもガッシュも。
つか、ジャンプもマガジンもヤンマガもヤンジャンもたぶんNGだからね。
もう俺、生きてく自信がないよ・・・OTL。

さらに「出版社が東京に集中してるから現実問題全国に及ぶんじゃね?」という質問に対して「都内だけだから大丈夫」って、会話になってないじゃんww

さて、来ました。
「まん延の抑止」とは、青少年のみならず、成人に対しても規制するもの。
に対して
第18条の6の2の規定における「まん延の抑止」とは、同規定が定義する「青少年性的視覚描写物」を青少年が閲覧又は観覧することを抑止する、という意味である。成人への規制を意味するものではない。
このことは、都や事業者、都民に努力を求める責務を定めた条文(18条の6の2、3、4)において、それぞれ、「青少年が容易に閲覧又は観覧することのないように」と規定していることからも明らかである。

ここの条文

第十八条の六の二の見出し中「根絶」の下に「及び青少年性的視覚描写物のまん延抑止」を加え、同条中第二項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。
 2 都は、青少年性的視覚描写物(第七条各号に該当する図書類又は映画等のうち当該図書類又は映画等において青少年が性的対象として扱われているもの及び第十八条の六の五第一項の図書類又は映画等をいう。以下同じ。)をまん延させることにより青少年をみだりに性的対象として扱う風潮を助長すべきでないことについて事業者及び都民の理解を深めるための気運の醸成に努めるとともに、事業者及び都民と運携し、青少年性的視覚描写物を青少年が容易に閲覧又は観覧することのないように、そのまん延を抑止するための環境の整備に努める責務を有する。

 第十八条の六の二に次の一項を加える。
 4 都は、事業者及び都民による児童ポルノの根絶及び青少年性的視覚描写物のまん延の抑止に向けた活動に対し、支援及び協力を行うように努めるものとする。

 第三章の三中第十八条の六の二の次に次の三条を加える。
 (児童ポルノの根絶及び青少年性的視覚描写物のまん延抑止に向けた事業者の責務)
 第十八条の六の三 事業者は、都が実施する児童ポルノの根絶に関する施策に協力するように努めるものとする。
 2 事業者は、青少年をみだりに性的対象として扱う風潮を助長すべきでないことについて理解を深め、その事業活動に関し、青少年性的視覚描写物が青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害するおそれがあることに留意し、他の事業者と協力して、青少年が容易にこれを閲覧又は観覧することのないようにするための適切な措置をとるように努めるものとする。

 (児童ポルノの根絶及び青少年性的視覚描写物のまん延抑止に向けた都民等の責務)
 第十八条の六の四 何人も、児童ポルノをみだりに所持しない責務を有する。
 2 都民は、都が実施する児童ポルノの根絶に関する施策に協力するように努めるものとする。
 3 都民は、青少年をみだりに性的対象として扱う風潮を助長すべきでないことについて理解を深め、青少年性的視覚描写物が青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害するおそれがあることに留意し、青少年が容易にこれを閲覧又は観覧することのないように努めるものとする。

 (青少年を性的対象として扱う図書類等に係る保護者等の責務)
 第十八条の六の五 保護者等は、児童ポルノ及び青少年のうち十三歳未満の者であつて衣服の全部若しくは一部を着けない状態又は水着若しくは下着のみを着けた状態(これらと同等とみなされる状態を含む。)にあるものの扇情的な姿態を視覚により認識することができる方法でみだりに性的対象として描写した図書類(児童ポルノに該当するものを除く。)又は映画等において青少年が性的対象として扱われることが青少年の心身に有害な影響を及ぼすことに留意し、青少年が児童ポルノ及び当該図書類又は映画等の対象とならないように適切な保護監督及び教育に努めなければならない。
 2 事業者は、その事業活動に関し、青少年のうち十三歳未満の者が前項の図書類又は映画等の対象とならないように努めなければならない。
 3 知事は、保護者又は事業者が青少年のうち十三歳未満の者に係る第一項の図書類又は映画等で著しく扇情的なものとして東京都規則で定める基準に該当するものを販売し、若しくは頒布し、又はこれを閲覧若しくは観覧に供したと認めるときは、当該保護者又は事業者に対し必要な指導又は助言をすることができる。
 4 知事は、前項の指導又は助言を行うため必要と認めるときは、保護者及び事業者に対し説明若しくは資料の提出を求め、又は必要な調査をすることができる。


さて、蔓延の防止ってのは、上で触れたとおり、「世間に出回ることを防止する」意味合いで使われるもので、これも規制薬物なんかで出てくる。
つまり、「所持、使用(閲覧)、譲渡、売買」全てを規制してこそ実現できることなの。

確かに第十八条の六の二の主語は都であって、述語は「責務を有する。」になってるけど。
「「まん延の抑止」とは、同規定が定義する「青少年性的視覚描写物」を青少年が閲覧又は観覧することを抑止する、という意味である。」
いや、「事業者及び都民の理解を深めるための気運の醸成に努めるとともに、事業者及び都民と運携し」っつーことは都民も事業者も都から介入受ける余地はあるぞこれ。
例えばネット売買では相手が青少年かどうか分からんしね。(この場合は未成年が成年であると詐称した場合、民法によって取引の安全はある程度確保されるが)

で「このことは、都や事業者、都民に努力を求める責務を定めた条文(18条の6の2、3、4)において、それぞれ、「青少年が容易に閲覧又は観覧することのないように」と規定していることからも明らか」
しかし、18条6の3、4は「非実在青少年」じゃなく「児童ポルノ」の規定じゃねぇか!!
そしてここでは、主語がそれぞれ「事業者」「都民」にすりかわってることにも要注意だ!
「都や事業者、都民に努力を求める責務を定めた条文(18条の6の2、3、4)において、それぞれ、「青少年が容易に閲覧又は観覧することのないように」と規定していることからも明らか」と言ってるけど、これは児童ポルノの規程であって、「非実在青少年」の規定ではない。
ここをたくみに混同してくるところに非常に悪意を感じる。
いや、もしかしたらこの都職員が法学部の大学生レベルをはるかに下回る法律知識しか持ち合わせてないがために、こういった非常にgdgdな解釈論に至っている可能性もなくはないが、そういう人間がこの条例の策定に関わり、かつ「公式見解」を出している、というならばそれはそれで寒気がするほど恐ろしいことだぞ。
だって、実際に運用するのはこれからの都知事。都職員であって、彼らがこの程度の法知識しか持ち合わせておらず、すでに現段階で「恣意的な解釈」に至ってるからだ。
こういう人間にこれから指導や調査をされることになるんだぜ。都民も、都内の書店も、出版社も。

他にも突っ込みたいところはたくさんあるのだが、このブログは「漫画」のブログだし、一漫画ファンとして、この条例がこのままの文言で通ることには非常に危機感を覚えている。
そもそも、18歳未満をひとくくりに「青少年」とする「青少年保護条例」そのものがおかしいんだって。
小学校一年も、高校3年も同じくくりだよ?
女子は16で結婚もできるんだよ?
小学校低学年ならば、確かに善悪判断基準が未熟な故にある程度の周囲のサポートは必要かもしれない。
しかしそれは親の、家庭の、地域の教育でやっていくべきだし、可能だ。
そして年齢に応じて徐々に制限を緩めていく、というのが本来あるべき「健全」じゃないのか?
善悪を判断するに当たって、18まで大人が「善」と決めたものにしか触れさせてもらえず(中学卒業したら働けるにも関わらず、だ)、「悪」や「グレー」があることを全く知らないまま社会に放り出されて、彼らは善悪の判断ができるのか?
俺はできないと思う。なぜなら、善悪の判断には、判断材料として「悪」も知ってなければならないからだ。
このように家庭でできる、するべき教育を放棄させ、都という「官」が一括して判断基準を押し付けようとしていることに、これからの青少年たちへの心配が拭いきれない。

最後に言っておくが、俺は漫画が大好きだ。本当にたくさんのものをもらって、生きる意味を与えてもらった作品だって数多くある。これらが差別的扱いを受けていること自体に憤りを感じる。
そして、本当に規制すべきものは実際にあるだろうが、それは少なくとも日常的に青少年の目に触れるところにはないし、青少年が簡単に入手できる状況にもない。
確かに根絶すべきものは存在するし、それに反対する気はない。
ただ、あまりに稚拙で、曖昧で、無茶苦茶なこの条例案は受け入れがたいってことだけだ。

繰り返すが、これはまた6月に審議される。このときに同じ文言で上がってくるかは知らないが、このまま通すべきではないことは明白だ。
ま、無理に通して最高裁まで行って違憲無効の判決でるとこまで行くってのもおもしろいし、そこまでいかないと分からない人たちも多いんだろうけどさ。
Amazonコミック新刊情報
posted by tmin at 23:06 | Comment(1) | TrackBack(0) | 漫画論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


にほんブログ村 漫画ブログ コミックス感想へ
この記事へのコメント
※このご連絡は、NTTコミュニケーションズが運営する
“My”アフィリエイトの広告プログラムをご紹介する目的で行っております※
突然のご連絡失礼いたします。“My”アフィリエイト スカウト事務局の松嶋と申します。
現在、大手企業様のプロモーションにご協力いただきたい優良なサイト様に個別にお声掛けさせていただく活動をしております。
サイトを拝見させていただき、漫画・アニメが好きな方が特に楽しめるサイトではないかと感じ、
ご連絡をさせていただきました。
ご協力いただきますと特典もございます。詳細をご確認後にご判断いただいて構いませんので、
ご興味がございましたらご連絡をお願いいたします。

▼詳細メール申込フォーム  http://www.repo.jp/scouting/
※必須入力項目:エントリーコード『139』 、サイトURL『http://mangareview.seesaa.net/

ご返信にて詳細をご案内させていただきます。
この度のご連絡で不快な思いをされた方には誠に申し訳ございません。
ご検討のほどよろしくお願いいたします。
Posted by “My”アフィリエイトスカウト事務局 at 2010年04月27日 15:42
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/144942655

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。