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2009年08月24日

ZETMAN 桂正和

あーすっごい久々の更新になってしまった。すみません。
ZETMAN。桂正和の最新作で今もYJで連載中。
確か読みきりと連載開始のころ少し読んでたんだけど、通して読んだのは初めてだった。

ダメもとで動画探したらすごいいいのが見つかった。

http://www.youtube.com/watch?v=MwY-xLNR27I

桂正和は過去にヒーロー物はいくつか描いているんだけど、これはもう別次元の面白さだと思う。
単純に勧善懲悪な少年誌的ヒーローものじゃなく、正義とは?という疑問を投げかけながら、主人公ジンと準主人公(?)高雅を中心とした成長と葛藤を深く描いている。
しかも、青年誌だからか、けっこう過激。いや、I'sや電影少女も過激っちゃー過激だけど、ベクトルが違うんですよ。暴力的で理不尽で、そーいう過激さが前面に出てる。なので読むには少し覚悟が必要かもしれない。

主人公ジン。ホームレスたちとともに生活し、ジィちゃんに育てられている彼は、何も知らない。感情、価値観、善悪、金、世の中の仕組み。
それをジィちゃんがゆっくり教えていく。
彼の左手の甲には謎のリング状のコブがあり、それは隠すようにジィちゃんに言われている。

最初から何の説明もなしにZET、プレイヤー、エボルといった用語が出てきて、若干訳がわからないまま引き込まれた。
ジィちゃんとの生活の中で感情や善悪を学び、知らないが故の純粋さを併せ持つ彼がZETMANだ。ジィちゃんが作りの親なのだが、彼はジンを本当の子供のように育て、人として生きることを望んでいた。
ジィちゃんの死によってジンは「死」というものを理解し始め、さらに感情を学ぶ。

その後おばさん川上明美に引き取られるが、彼女の危機を救うために感情が爆発し、ZET細胞は覚醒し始める。

もう一人、高雅はアマギコーポレーションの跡継ぎの少年。
幼少期から正義の味方に憧れ、社内の技術者とともにそのための装備を開発し、ヒーローになるための力を手に入れていくのだが、初出動(?)のときにジンと出会い、自らの思い描いていた「正義のヒーロー」の定義が」揺らぐ。
ヒーローになるために正義を執行しようとしていた高雅と、何も考えずに「人のため」に生き、行動できるジンとの対比が印象に残る。

物語が進むにつれ、ZET誕生、プレイヤーの存在、アマギの実態等々、様々な謎は明らかになっていくが、連載中の今、まだ明らかになっていないところは多々ある。こういった展開は推理物に近い要素もある。

いや、桂正和の新境地って感じです。
暴力的なシーン、理不尽な状況に振り回されながら葛藤する主人公たちの心理描写が半端ない。
ジィちゃんが死んでそれを理解できず、医者をまわるも金がないゆえに追い払われるとことか、「死ぬってどういうこと?もう会えねぇのか?」とか、家族を知らないジンが、おばさんのとこや田中との共同生活のときに「なんかこういうのっていいな」とか。
恋愛感情を知らないために田中との会話がいまいちかみ合わないとことか、「かぁちゃんっての知らねー」っておばさんにあっけらかんと言うとことか、なんかやけにリアルなんだよね。
おばさんが顔に傷つけられたときにジィちゃんに「暴力」を止められてて、それゆえの迷いがあったり、それゆえの後悔があったり、警察で「俺やっぱり悪いことしたのか?」とか。

主人公たちの活躍を描きながらも、そういう心理描写だったり、善悪が分からなくなる感じだったり、人間の定義が揺らいだり・・・って感じはちょっと寄生獣に似てるかな?
けど桂正和の画はうますぎるからなぁ。今回はかなり劇画調。

単純なヒーロー物に飽きてる人にはかなりお勧め。
けど全体的には暗い感じは拭えないです。それもまた魅力の一つではあるんだけど。

勝手に評価
笑える     ★☆☆☆☆
泣ける     ★★★★☆
ためになる  ★★★★★
鬱になる  ★★★★☆
考えさせられる ★★★★☆
インパクト  ★★★★★

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posted by tmin at 07:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ZETMAN 桂正和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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